2016年4月 - 2019年3月
甲状腺がん微小環境における細胞外アデノシンの腫瘍促進作用と腫瘍免疫回避機序の研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
細胞外アデノシンは細胞膜に存在するENTP1/CD39及びNT5E/CD73の脱リン酸化作用によってアデノシン三リン酸(ATP)、アデノシン二リン酸(ADP)、アデノシン一リン酸(AMP)から変換され、アデノシン受容体シグナル伝達経路によって細胞機能に関与する。甲状腺がん細胞のNT5E/CD73によって産生される細胞外アデノシンは、同じくがん細胞に高発現するアデノシンA1受容体を介してがん細胞の増殖能、浸潤能を亢進し、薬剤によるシグナル阻害で抑制された。ATPをAMPに変換するENTP1/CD39の発現はがん細胞ではなく、腫瘍内に浸潤するマクロファージ、形質細胞に発現することが明らかとなった。
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- 課題番号 : 16K08648
- 体系的課題番号 : JP16K08648