論文

査読有り
2008年3月

鉛ビスマス冷却加速器駆動核変換システムの成立性評価

Nuclear Technology
  • 辻本 和文
  • ,
  • 大井川 宏之
  • ,
  • 菊地 賢司
  • ,
  • 倉田 有司
  • ,
  • 水本 元治
  • ,
  • 佐々 敏信
  • ,
  • 斎藤 滋
  • ,
  • 西原 健司
  • ,
  • 梅野 誠*
  • ,
  • 武井 早憲

161
3
開始ページ
315
終了ページ
328
記述言語
英語
掲載種別
DOI
10.13182/NT08-A3929

放射性廃棄物中のマイナーアクチノイドを核変換することを目指した鉛ビスマス冷却加速器駆動核変換システム(ADS)の工学的成立性を検討した。液体鉛ビスマスは高温領域において腐食性が高いために、燃料被覆管温度はできるだけ下げなければならない。またADSの設計では、核破砕ターゲットとビーム窓の工学的成立性が最も重要な開発要素である。したがって、燃料集合体とビーム窓に対する熱流動解析及び構造解析を行った。これらの解析では、定常状態での解析に加えて、異常な過渡変化や仮想事故等の過渡特性の解析も行った。解析の結果、通常運転時の工学的成立性は十分見込めるものであることがわかった。また、ADSの異常な過渡変化のうちで最も頻繁に起こることが予想されるビームトリップに対しては、ビーム窓の健全性の観点から許容される回数は$10^{5}$回であることがわかった。仮想事故時のADSの安全性に関しては、事故時にビーム停止ができなかった場合には、冷却材流量喪失事故が最も大きな影響を与えることがわかった。これらの解析結果から、ADSの実現のためにはビーム停止の信頼性を高めることが必要なことを示した。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.13182/NT08-A3929
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5005176
ID情報
  • DOI : 10.13182/NT08-A3929
  • ISSN : 0029-5450

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