共同研究・競争的資金等の研究課題

1999年 - 1999年

核破砕片分離装置を用いた不安定核の核構造研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)
  • 鈴木 健
  • ,
  • 谷畑 勇夫
  • ,
  • 大坪 隆
  • ,
  • 大矢 進
  • ,
  • 小沢 顕

課題番号
11694065
体系的課題番号
JP11694065
配分額
(総額)
2,300,000円
(直接経費)
2,300,000円

GSI研究所の核破砕片分離装置を用い核子当たり1060MeV前後の^<40>ArビームをBe標的に照射し、2次ビームを生成してその炭素標的に対する相互作用断面積を統計精度1%の精度で測定した。相互作用断面積σ_IからGlauber模型を用い、調和振動子型の波動関数よりえられる密度分布を仮定して核半径を求めた。ホウ素体の核半径の中性子数依存性をみて、^<17>Bと^<19>Bでは^<13>Bから^<15>Bに^<17>Bと^<19>Bおける半径の増大の様子が著しく大きい事実に着目し、コア+2中性子の取り扱いを行った。^<17>Bを(コア[^<15>B]+2n)として取り扱うグラウバー模型で解析した結果は以下のようである。コア^<15>Bの部分のS_<2n>が充分大きいのでこれは妥当な仮定と判断される。ハロー部分は、コアの廻りの1中性子が(S_<2n>/2)で束縛を受けているとして、シュレーヂンガー方程式を解いて波動関数を求めた。その際、仮定したポテンシャルはWoods-Saxon形で、ポテンシャルがr_oパラメーターは固定し、ぼやけのパラメターdiffuseness(δ)を変化させた。こうしてハローの波動関数が純粋に1d_<5/2>あるいは2s_<1/2>を占有する場合とでそれぞれr.m.s.半径vs.相互作用断面積の2次元平面上に計算結果がdiffusenessの関数としてプロットされた。 (図省略)そこで、δ=0.7と固定して、1d_<5/2>と2s_<1/2>とのミキシングをパラメターにして計算し、最外郭2中性子の2s_<1/2>と1d_<5/2>の配位混合比も導出した。このような解析から ^<17>B・^<19>B・^<14>Be・^<19>C・^<23>Oなどの不安定核がハロー構造をもつことが分った。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-11694065
ID情報
  • 課題番号 : 11694065
  • 体系的課題番号 : JP11694065