講演・口頭発表等

東海再処理施設周辺の土壌中$^{129}$I濃度調査

第49回環境放射能調査研究成果発表会
  • 國分 祐司
  • ,
  • 中野 政尚
  • ,
  • 武石 稔

開催年月日
2007年12月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
東京
国・地域
日本

東海再処理施設(TRP)は、茨城県東海村に位置し、1977年のホット試験開始以来、2006年末までに1136トンの使用済核燃料を再処理し、$^{129}$Iを総計で大気へ7.0GBq、海洋へ3.7GBq放出してきた。$^{129}$Iは物理的半減期が約1570万年と長く、長期的な観点から、環境中での分布及び挙動を調査することが重要である。そのため、日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所(旧核燃料サイクル開発機構東海事業所)では、TRP周辺において環境試料中$^{129}$I濃度を調査してきた。TRP周辺では北東の風が最も多く年間風向頻度として約20\%ある。そのため、主な風下方向である南西方向の畑土を継続的に採取してきた。また、10年程度を目安に広域的な分布調査を実施してきた。調査の結果、2006年度までに風下方向で採取した畑土中$^{129}$I濃度は、最大でも23mBq/kgであった。また、$^{129}$I放出量が最大であった1985年の実効線量は、約4$\times$10$^{-5}$mSv/yであった。計算では流亡等の減少効果が考慮されていないため、ヨウ素濃度を過大に評価している可能性が示唆された。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5010925