2018年
男女の生活の質を考えた「女性の活躍」の研究―仕事と家庭責任をめぐる調査から―
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
- 巻
- 70
- 号
- 0
- 開始ページ
- 36
- 終了ページ
- 36
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11428/kasei.70.0_36
- 出版者・発行元
- 一般社団法人 日本家政学会
【目的】本研究の目的は、男女の生活(生命、暮らし、人生)の質向上のために、「女性の活躍」研究に何が必要かを、働く男女の職場環境や生活状況等から明らかにすることである。先行研究は、主に「女性の活躍」を、(女性の)「就業継続」「子育てと仕事の両立」「職業キャリアの充実」と捉え、そのために企業の組織・働き方・風土の改革の必要性を示した。但し今後、男女が共に、職業生活や個人・家庭生活が充実した社会を目指す時、「女性の活躍」研究は現状で良いのだろうか。<br>【方法】2018年1月に、学術調査を専門部署として置くリサーチ会社を通じ、被雇用者男女1600人(20-50代)を対象に、web調査を行った。<br>【結果】①女性は、家庭の外で働くことや職業キャリアを積むことに積極的な考えをもち、男性も、このような女性の考えを否定はしていなかった。②但し男性は、一般論としての女性の働き方への意識と、実際に妻に望む働き方にギャップが見られた。③男性は女性よりも、仕事は子育てよりも難易度が上だと感じており、女性は男性よりも、家庭を優先する職業人に対しての評価が厳しかった。我々が働きやすく生きやすい社会を目指すためには、国の政策や企業の方針を待つだけでなく、働く者ひとりひとりが、性差やライフスタイルの違いを超えて、働くことだけでなく、家庭責任を担うことの意味や価値を問わねばならない。
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- ID情報
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- DOI : 10.11428/kasei.70.0_36
- CiNii Articles ID : 130007420615