2015年5月
シビアアクシデント時の沸騰水型原子炉容器下部ヘッド破損評価手法の開発,3; 熱流動・構造解析に基づくクリープ損傷評価
Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM)
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- 英語
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既存のシビアアクシデント(SA)解析コードでは、溶融燃料の移行に伴う原子炉圧力容器(RPV)破損を簡易的なモデルで評価している。しかしながら、東京電力福島第一原子力発電所のような沸騰水型原子炉(BWR)のRPV下部ヘッドは、形状が複雑で多数の制御棒案内管が存在するため、その破損挙動は複雑である。そこで我々は、SA時のBWR下部ヘッド破損について、クリープ損傷機構を考慮した熱流動構造連成解析に基づく評価手法の開発を進めている。本研究では、SA時のRPV下部ヘッドの破損部位や時間を推定するため、RPV下部ヘッドを模擬した詳細三次元モデルを作成し、溶融デブリの挙動を熱流動解析により求めるとともに、応力,歪, Kachanov、及びラーソンミラーパラメータ(LMP)に基づくクリープ損傷基準を適用した弾塑性クリープ解析による評価を行った。Kachanov及びLMPに基づく評価は、実験により求めたパラメータを用いて行った。これらの結果から、BWR下部ヘッドの破損は、破損時間には大きな差があるものの、その部位は貫通部のみであることを示した。