2021年4月 - 2025年3月
針葉樹二次代謝産物の腐朽菌による生物変換機構の網羅的解析
日本学術振興会 科学研究費補助金・基盤(B) 基盤研究(B)
- 課題番号
- 21H02251
- 体系的課題番号
- JP21H02251
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
-
- (総額)
- 17,290,000円
- (直接経費)
- 13,300,000円
- (間接経費)
- 3,990,000円
樹木は樹皮や木部に抗菌性物質となる二次代謝産物を生産することにより、菌の侵入を防いでおり、特に針葉樹は大量に蓄積しているため腐朽されにくい。しかし針葉樹分解性白色腐朽菌Phlebiopsis giganteaは一早くこれら樹木防御を突破しコロニーを形成する(Hori et al. 2014 PLoS Genet.)。これまでの研究で、P. giganteaは針葉樹の抽出成分に豊富に含まれる二次代謝産物を生物変換する高い能力を保持している可能性を示した(Hori et al. 2014 PLoS Genet.; Iwata et al. 2020)。そこで本研究では、針葉樹二次代謝産物の本菌による変換過程を網羅的に明らかにすることで、本菌が樹木防御を突破できる一因の解明へと繋げる。
昨年度、伐採したばかりのマツから取り出した抽出成分のメタボローム解析法をGCMSによって確立し、本プラットフォームを利用する事で、マツ抽出成分および成分変換物を網羅的に解析した。今年度は、マツ抽出成分の中でも主要な成分を対象として、腐朽菌への成長阻害機能があるかどうかを確認した。さらに、P. giganteaの代謝産物を明らかにするための液体培養条件を検討することで、本菌が主要成分を消費していることを確認した。今後、本培養系を解析することで、変換物の同定や変換に関わる代謝や酵素を明らかにすることが可能となる。
昨年度、伐採したばかりのマツから取り出した抽出成分のメタボローム解析法をGCMSによって確立し、本プラットフォームを利用する事で、マツ抽出成分および成分変換物を網羅的に解析した。今年度は、マツ抽出成分の中でも主要な成分を対象として、腐朽菌への成長阻害機能があるかどうかを確認した。さらに、P. giganteaの代謝産物を明らかにするための液体培養条件を検討することで、本菌が主要成分を消費していることを確認した。今後、本培養系を解析することで、変換物の同定や変換に関わる代謝や酵素を明らかにすることが可能となる。
- ID情報
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- 課題番号 : 21H02251
- 体系的課題番号 : JP21H02251