共同研究・競争的資金等の研究課題

2012年4月 - 2015年3月

パレスチナ被占領地における動員構造の社会学的検討:インティファーダ以前を中心に

日本学術振興会  科学研究費助成事業 特別研究員奨励費  特別研究員奨励費

課題番号
12J08429
体系的課題番号
JP12J08429
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
3,000,000円
(直接経費)
3,000,000円

平成26年度の研究実施状況について、以下の通り現地調査の成果および研究活動に関して報告する。
9月上旬にヨルダン、パレスチナ暫定自治区(ヨルダン川西岸地区)、イスラエルにおいて3週間の調査を行った。本調査の目的は、刊行された現地語資料のさらなる収集、前年度に複写済みのインティファーダ指令文書800点の追加調査、および重要人物へのインタビューである。ヨルダンでは首都アンマンの研究機関(ヨルダン大学、アブドゥルハミード・シューマーン図書館)などで、研究論文を中心に調査を行い、多数の資料の閲覧、収集が叶った。特にインティファーダの指令文書に関するアラビア語による学術論文は、多くの示唆を与えるものであった。また、アンマン市内に点在する出版社を兼ねた大型書店(アハリーヤ書店、ダール・シュルーク書店)などで、多くの刊行書籍、刊行資料を収集した。パレスチナ暫定自治区およびイスラエルでの調査では、社会学的観点からインティファーダを分析する点で著名なEitan Alimi教授(ヘブライ大学)との面会し、イスラエル国防軍収蔵の資料など、多くの示唆を得た。また、ナーブルスと同じく市立図書館が拡充されているアル=ビーレ(ラーマッラー近郊の都市)では、市職員の助けを受けながら、インティファーダとそれ以前の動員に関するアラビア語の学術論文を多数閲覧、複写することができた。
これらの成果は、前年度の調査結果と合わせて、『日本中東学会年報』(日本中東学会発行)、『アジア・アフリカ言語文化研究』(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所発行)などで論文として発表している。また、埼玉大学シンポジウムなどで、パレスチナ問題に関する社会的な情報発信に努めた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-12J08429
ID情報
  • 課題番号 : 12J08429
  • 体系的課題番号 : JP12J08429