2015年2月
$\gamma$線照射したヘキサシアノ鉄酸金属錯体のセシウム吸着性能と安定性
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry
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- 巻
- 303
- 号
- 2
- 開始ページ
- 1543
- 終了ページ
- 1547
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- DOI
- 10.1007/s10967-014-3710-0
不溶性フェロシアン化物は、溶液中のセシウム(Cs)を選択的に吸着する材料としてよく知られている。本研究では、不溶性フェロシアン化物類縁体であるヘキサシアノ鉄酸金属錯体塩(MHCF: M=Fe, Cu, Ni)から成るナノ粒子吸着材を対象に、$\gamma$線照射に対する吸着材の安定性と$\gamma$線照射がCs吸着能に与える影響について調べた。50$\sim$300kGyの吸収線量の範囲において、$\gamma$線照射後の硝酸中にFe, Cu、又はNiがわずかながら検出され、吸収線量の増加に伴いそれらの濃度が増加することから、放射線分解の進行が確認された。その際、MHCF中の炭素, 窒素, 水素の組成比は維持されていた。一方、CsのMHCFへの分配係数は充分に大きな値を示し、明確な吸収線量依存性が見られなかったことから、長期の使用に耐え得ると考えられる。
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- DOI : 10.1007/s10967-014-3710-0
- ISSN : 0236-5731