Jan, 2015
過酸化水素の脊髄前角ニューロンに対する作用の検討
脊髄機能診断学
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- Volume
- 35
- Number
- 1
- First page
- 65
- Last page
- 71
- Language
- Japanese
- Publishing type
- Publisher
- エーザイ(株)
脊髄前角ニューロンに対する過酸化水素(H2O2)の作用機序について検討するため、ラット脊髄横断スライスを用いてホールセルパッチクランプ記録を行った。まずグルコン酸カリウムベースの電極内液を用い、保持膜電位-70mVの条件下でH2O2を灌流投与したところ、外向き電流が誘起された。その振幅はH2O2の繰り返し投与による変化は認めず、K+チャネル阻害薬であるセシウム(Cs)およびtetraethylammoniumを含んだ電極内液で有意に抑制された。またCsベースの電極内液を用いて自発性興奮性シナプス後電流の頻度と振幅を調べたところ、H2O2の灌流投与により振幅は有意な変化を認めず、頻度は一過性に増加した後に減少に転じ、減少は遷延した。電位依存性Na+チャネル阻害薬であるテトロドトキシン存在下でも、微小興奮性シナプス後電流が同様の変化を示した。
- ID information
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- Ichushi Web ID : 2015217968