2007年
シロイヌナズナ植物における網羅的なユビキチン化カスケード探索法の開発
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
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- 開催年月日
- 2007年 - 2007年
- 記述言語
- 英語
- 会議種別
- 主催者
- 日本植物生理学会
タンパク質のユビキチン化は、ユビキチン活性化酵素E1、結合酵素E2ならびに連結酵素E3を介して行われ,真核生物における主要な翻訳後修飾の一つである。これまでユビキチン化は、ターゲットタンパク質の分解のシグナルであると考えられてきたが、最近、種々のシグナル伝達や転写の調節等への関与が明らかとなっている。モデル植物であるシロイヌナズナのゲノムシークエンスから、これらの構成因子をコードする多くの遺伝子が明らかとなっているが、個々の詳細な機能については未詳な点が多い。そこで本研究では、これらの事象を明らかとするために、コムギ無細胞タンパク質発現系とハイスループットな検出系であるAlphaScreenを組み合わせた、in vitroにおける網羅的なタンパク質ユビキチン化スクリーニング技術の開発を目指した。RAFLならびに本研究室でクローニングされた合計32種類のシロイヌナズナE2遺伝子について、コムギ無細胞系を用いて組換えタンパク質を作成した結果、24種類について可溶化タンパク質が得られた。この組換えE2タンパク質について、市販のビオチン化ユビキチンおよびrabbit E1を用いてユビキチン結合活性を調べた結果、24種類のE2のうち20種類において顕著なユビキチン化が認められた。今後、このアッセイ系を用いて、シロイヌナズナにおけるユビキチン化を受けるシグナル伝達関連タンパク質の探索を行う。