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Dec, 2019

軽度認知障害と自覚的もの忘れにおける漢方(エキス製剤)治療の有用性 脳血流SPECTによる評価

日本東洋心身医学研究
  • 小田野 行男
  • 前谷津 文雄
  • 浅利 まみ
  • 山口 さや香
  • 吉田 歴人
  • 三浦 宰
  • 松橋 明
  • 岩淵 由香
  • 荻原 緑
  • 引地 顕三
  • 桜井 宏子
  • 関口 すみれ子
  • 長谷部 誠
  • 針ヶ谷 哲也
  • 山田 享弘
  • 須永 隆夫
  • Display all

Volume
34
Number
1-2
First page
20
Last page
24
Language
Japanese
Publishing type
Publisher
日本東洋心身医学研究会

漢方治療が認知症に対してある程度有効であることが報告されているが、軽度認知障害(MCI)や自覚的認知障害(SCI)の漢方治療に関する報告はない。10例のMCIとSCIを対象に漢方療法を行い、治療前後で神経心理学的検査と99mTc-ECD SPECT検査による脳血流測定を施行して治療効果を評価した。その結果、大部分の症例で神経心理学検査の成績の向上と局所脳血流低下の改善がみられた。漢方治療は局所脳血流を増加させ、認知機能を改善する。MCIから正常へ回帰するための何らかの機構があり、漢方治療は局所脳血流を増加させることによりその機構を活性化すると考えられる。MCIやSCIのもの忘れの漢方治療を成功させるためには、病名処方ではなく、証に従った漢方処方(随証治療)が必要である。(著者抄録)

ID information
  • ISSN : 1340-3117
  • Ichushi Web ID : 2020120112

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