MISC

2005年9月

ナトリウム冷却炉の炉心・燃料設計検討(MOXおよび金属燃料炉心); 2004年度報告(研究報告)

JNC TN9400 2005-051
  • 永沼 正行
  • ,
  • 杉野 和輝
  • ,
  • 相田 達也
  • ,
  • 小川 隆
  • ,
  • 水野 朋保

開始ページ
239
終了ページ
記述言語
日本語
掲載種別
機関テクニカルレポート,技術報告書,プレプリント等

実用化戦略調査研究の候補概念であるナトリウム冷却炉(MOXおよび金属燃料炉心)についての2004年度の炉心・燃料設計に関する検討結果を報告する。2004年度のMOX燃料炉心の設計検討は、改良内部ダクト型燃料集合体を採用した炉心を対象として行った。設計検討は2003年度と同様に2つの炉心概念を対象として行った。検討対象とした炉心概念は従来設計で適用されてきた「コンパクト型」と「高内部転換型」である。検討により高内部転換型炉心はコンパクト型炉心に比較して、全炉心取出平均燃焼度が高く、長期運転サイクルが可能であり、燃料サイクルコストの低減と稼動率の向上が可能であるとの結果を得た。このことから、高内部転換型炉心をFSフェーズⅡとしての大型炉(1500MWe)と中型炉(1500MWe)の代表炉心として選定した。金属燃料炉心の検討は、経済性向上の観点からナトリウム冷却MOX燃料炉心と同等の原子炉出入口温度(550$^{\circ}C$/395$^{\circ}C$)を目指した高出口温度型炉心を対象として行った。高出口温度型炉心の構築においては、Pu富化度及びピン径を単一とし、新しい出力分布平坦化方策として、燃料のZr含有率とスミア密度を多段階化し、かつ、燃料製造性を従来より悪化させないためにZr含有率を10wt\%以下とする方法を適用した。このような炉心仕様を採用することにより、MOX燃料コンパクト型炉心よりも更に小さいサイズの炉心を構築することができた。被覆管内面最高温度は、大型炉心が650$^{\circ}C$、中型炉心が652$^{\circ}C$とほぼ制限の650$^{\circ}C$を満足できる結果が得られた。工学的安全係数の合理化により更なる原子炉出口温度の向上が期待できる。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?4037714

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