2019年3月
ジョイスへの扉--『若き日の芸術家の肖像』を開く十二の鍵
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- 担当区分
- 共著
- 担当範囲
- 「知識偏重なスティーヴンの失敗――身体と精神の連動と分離」田中恵理
- 出版者・発行元
- 英宝社
- 総ページ数
- 330
- 担当ページ
- 191-216
- 記述言語
- 日本語
- 著書種別
- 学術書
総頁数330頁中、「知識偏重なスティーヴンの失敗――身体と精神の連動と分離」(191-216頁)、を担当。
『肖像』において重視されていると従来みなされていた「身体の目覚めからの精神の目覚めへの移行」を批判的に読みなおしている。そのために、本論文では『肖像』の随所にみられる身体と精神の連動を精読し、主人公スティーヴンがカトリシズムと民族主義のイデオロギーから受けた身体への暴力によって、身体と精神の連動を経験しながらも身体を忌避し精神性を追求するようになったと主張している。彼の二項対立に基づいた偏狭な精神重視と知性偏重が彼の限界であると指摘している。
『肖像』において重視されていると従来みなされていた「身体の目覚めからの精神の目覚めへの移行」を批判的に読みなおしている。そのために、本論文では『肖像』の随所にみられる身体と精神の連動を精読し、主人公スティーヴンがカトリシズムと民族主義のイデオロギーから受けた身体への暴力によって、身体と精神の連動を経験しながらも身体を忌避し精神性を追求するようになったと主張している。彼の二項対立に基づいた偏狭な精神重視と知性偏重が彼の限界であると指摘している。