論文

2017年5月

職員の尿中コチニン測定による大学敷地内全面禁煙前後の受動喫煙状況の比較

CAMPUS HEALTH
  • 岩崎 良章
  • 中山 光
  • 谷口 暁彦
  • 影山 真希
  • 古本 友理
  • 山際 陽子
  • 岡 香織
  • 黒木 清美
  • 河原 宏子
  • 清水 幸登
  • 大西 勝
  • 小倉 俊郎
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54
2
開始ページ
119
終了ページ
124
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(公社)全国大学保健管理協会

本学では受動喫煙防止対策として、平成26年4月1日より敷地内全面禁煙とした。措置後の職員における受動喫煙の状況を評価する目的で、本学津島地区定期健康診断を受診した職員を対象としてアンケート調査と尿中コチニン測定を行った。全面禁煙施行1年4ヵ月後の平成27年8月(措置後:アンケート1,122名、コチニン測定589名)の結果を、全面禁煙実施3年8ヵ月前の平成22年8月の定期健診時(措置前:アンケート1,112名、コチニン測定506名)の調査結果と比較した。尿中コチニンは、喫煙者では措置前後のいずれも全例陽性であった。一方、非喫煙者では、23.3%から2.8%と尿中コチニン陽性率が著しく減少していた(P<0.001)。アンケート調査に基づく受動喫煙の自覚と尿中コチニンの関係の検討では、非喫煙者では自覚の無い受動喫煙も14.6%から1.8%と減少していた。措置前後の大学構内での受動喫煙を自覚した者の割合は、非喫煙者において38.0%から15.0%へと半減していた。周囲の喫煙状況では、55.1%から27.4%と減少しており、特に職場の同僚の喫煙が20.6%から5.8%と目立って減少していた。敷地内全面禁煙の導入により自覚的および他覚的にも受動喫煙が著しく減少し、受動喫煙防止対策として有効と考えられた。今後、喫煙を継続している職員への禁煙教育および大学周囲での喫煙に対する対策が必要である。(著者抄録)

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ID情報
  • ISSN : 1341-4313
  • eISSN : 2432-9460
  • 医中誌Web ID : 2018234027

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