在宅療養者と介護者のスピリチュアリティ(神気性)を明らかにすることを目的に,脳卒中後遺症をもつ在宅療養者20名とその主介護者20名の計40名(うち,女性22名)を対象に,国内で唯一のスピリチュアリティ測定尺度であるSpirituality評定尺度(以下,SRS)を用いたアンケート調査を行うとともに,半構成的面接を実施した.SRS得点を結果変数に,また,半構造化面接で聴取した「対象者」「性別」「年齢」「一番の支え」「周囲への感じ」「自分の今後」を原因変数とし,一つの結果変数を複数の原因変数で説明(予測)する際に用いられる多次元的解析法の一つである数量化I類により分析した.その結果,スピリチュアリティを高くする要因として,「一番の支え(支えとなる人がいること)」「周囲への感じ(周囲に対して肯定的であること)」「自分の今後(自分のこれからに希望を持っていること)」の3つが明らかになった