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2022年4月

COVID-19治療におけるCasirivimab-Imdevimab投与後の抗SARS-CoV-2抗体価推移と臨床経過 抗体カクテル療法における抗SARS-CoV-2抗体価測定の意義

医学検査
  • 井上 裕行
  • ,
  • 中山 奈月
  • ,
  • 高谷 美結
  • ,
  • 仲北 友子
  • ,
  • 木戸 良明
  • ,
  • 佐藤 公俊
  • ,
  • 前田 光一
  • ,
  • 中村 文彦

71
2
開始ページ
257
終了ページ
262
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(一社)日本臨床衛生検査技師会

目的:2021年7月に抗体カクテル薬、casirivimab-imdevimabの投与が本邦厚生労働省により特例承認された。今回、casirivimab-imdevimab投与による抗SARS-CoV-2抗体価の推移と臨床経過を検討した。方法:入院時酸素投与を要さない、重症化リスクを有するCOVID-19患者についてcasirivimab-imdevimab投与群と非投与群で抗ヌクレオカプシド蛋白抗体(抗N抗体)価および抗スパイク蛋白抗体(抗S抗体)価を測定し、臨床経過を比較した。結果:casirivimab-imdevimab投与群と非投与群の入院時患者背景に有意差は認められなかった。発症から抗S抗体陽転までの日数は非投与群では中央値12日に対して投与群では8日と有意に短縮していた。陽転時の抗S抗体価は投与群では中央値125U/mLに対して非投与群では7.8U/mLであり投与群で有意に高値であった。抗N抗体価の推移に両群間の有意差は認められなかった。発症から軽快までに要した日数は、非投与群では中央値14日に対して投与群では9日と有意に短縮していた。結語:casirivimab-imdevimab投与はSARS-CoV-2感染症の臨床経過を改善する可能性がある。また、casirivimab-imdevimab投与の効果判定には抗S抗体価の上昇の確認が有用である。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 0915-8669
  • eISSN : 2188-5346
  • 医中誌Web ID : W421380010

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