2020年12月
Hirschsprung病類縁疾患の腸管切除術後にクローン病を合併した一例
日本小児栄養消化器肝臓学会雑誌
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- 巻
- 34
- 号
- 2
- 開始ページ
- 82
- 終了ページ
- 87
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)日本小児栄養消化器肝臓学会
Hirschsprung病において、腸管切除後に炎症性腸疾患(Inflammatory bowel disease:IBD)を合併することが知られている。今回我々は、腸管切除術後にクローン病を合併したHirschsprung病類縁疾患の一例を経験したので報告する。症例は13歳女児。出生後より胎便排泄遅延、腹部膨満、哺乳不良を認め、Hirschsprung病類縁疾患と診断され、1歳3ヵ月時に全結腸切除術を施行された。6歳時に関節炎、結節性紅斑、腹痛を認め、クローン病と診断された。ステロイド依存性の経過でインフリキシマブを開始後寛解が得られたが二次無効となり、アダリムマブへスイッチすることにより以後は寛解が維持されている。Hirschsprung病と同様Hirschsprung病類縁疾患においてもIBDを合併することがあり、腸管切除後には慎重な経過観察が必要である。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 1346-9037
- 医中誌Web ID : 2021171237