2017年3月
外部委託から院内へ薬物血中濃度測定を切り替えた中小病院の取り組みとその評価
TDM研究
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- 巻
- 34
- 号
- 1
- 開始ページ
- 13‐19
- 終了ページ
- 19
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)日本TDM学会
本研究は、中小病院での薬物血中濃度測定を、外部委託から院内へ移行した時の医療への影響を評価することを目的とした。院内測定移行後2年間の特定薬剤治療管理料算定金額に対する試薬購入金額の割合は64.9%であり、医師からの緊急測定依頼には31件の対応が可能となった。また、バンコマイシン(vancomycin:VCM)の検体受付から至適投与計画提案までの所要時間は、院内測定群で有意に短縮された(P<0.001、中央値:外部委託31.8時間、院内測定6.4時間)。VCM血中濃度のトラフ値が20μg/mLを超えた患者では、VCM投与による血清クレアチニン値の違いに院内測定移行による有意差はなかったが(P=0.47)、10μg/mL未満の患者では、院内測定群で有意に体温改善がみられた(P<0.05)。至適投与計画提案までの所要時間短縮が治療成果の改善や効率的な治療の進展に繋がることが示唆された。(著者抄録)
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 0911-1026
- 医中誌Web ID : 2017343720
- J-Global ID : 201702231791970717