共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2024年3月

高齢者の発話音声・脳血流解析を用いた認知機能障害の疾患・地域多様性の横断的研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(A)  基盤研究(A)

課題番号
19H01137
体系的課題番号
JP19H01137
配分額
(総額)
45,240,000円
(直接経費)
34,800,000円
(間接経費)
10,440,000円

本申請研究課題では、従前の研究において開発してきた、高齢者の発話音声ならびに認知課題遂行時の脳血流データを解析することで認知症の臨床診断ラベルと高い一致度を持つ認知症の早期スクリーニングの基本原理と基礎アルゴリズムを発展させることで、認知機能障害の疾患・地域多様性の横断的研究を展開する。
初年度の研究では、疾患多様性の研究項目においては、前頭側頭葉変性症 (FTLD)とよばれるアルツハイマー型とは異なる疾患タイプのスクリーニングを試みた。研究分担者および連携研究者の協力の下、名古屋大学医学部附属病院ならびに大阪大学医学部附属病院にて臨床データと音声記録を収集した。これらから、日時見当識の認知課題ならびに風景画について説明する自由発話課題の発話音声の音響的特徴に着目し、FTLDの簡易識別モデルを試作した。加えて、WAB失語症検査における復唱・音読課題の回答音声の音響的特徴を抽出・分析することで、FTLDおよびALSの検出モデルを試作した。
地域多様性の研究項目としては、上記技術の多言語応用を展開する環境構築のために、研究分担者が滞在するフランス・トゥールーズにおいて認知課題遂行時の音声・脳血流の測定環境と実験デザインを模索した。加えて、名古屋市立大学コミュニティ・ヘルスケア教育研究センターに来訪した高齢者に対して生活環境、健康状態、日常生活能力等の状況調査ならびに認知課題の回答音声の録音、ならびに、脳血流データの測定を実施した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19H01137
ID情報
  • 課題番号 : 19H01137
  • 体系的課題番号 : JP19H01137