論文

査読有り
2021年3月

RCS真空システムの10年にわたる運転実績と将来の極高真空への挑戦

JPS Conference Proceedings (Internet)
  • 神谷 潤一郎
  • ,
  • 古徳 博文
  • ,
  • 引地 裕輔*
  • ,
  • 高橋 博樹
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  • 山本 風海
  • ,
  • 金正 倫計
  • ,
  • 和田 薫*

33
開始ページ
011023\_1
終了ページ
011023\_6
記述言語
英語
掲載種別
DOI
10.7566/JPSCP.33.011023

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)の真空システムは、出力強度1MWのビーム運転においても安定にビームラインの真空を維持するために、運転開始から現在に至るまで綿密な保守を行う一方で各種高度化を続けてきた。広範囲で排気速度を保つターボ分子ポンプの主排気系への採用、ターボ分子ポンプのタッチダウントラブルを防ぐための長尺ケーブル化実施、極高真空領域まで計測可能な高精度真空計の導入、磁場遮蔽を兼ねた磁性材料真空容器の設置等である。そして、2018年の1MW出力でのビーム運転時のガス放出問題を受けて真空ポンプの増強を行い、2019年の1MWの10.5時間運転ではビームラインの圧力上昇は微小となり、真空を原因とするダウンタイムをなくすことができた。現在、高強度材料で回転数を上げたターボ分子ポンプの設計検討を行うなど、より高いビーム強度での多量の放出ガスへの対応策を進めているところである。本発表では、RCSの真空システムの10年間にわたる運転実績を総括するとともに、将来のより高強度なビーム運転を見据えた真空機器の高度化について発表する。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.7566/JPSCP.33.011023
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5066962
ID情報
  • DOI : 10.7566/JPSCP.33.011023
  • ISSN : 2435-3892

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