MISC

2018年1月

J-PARCパルス核破砕中性子源の現状

JAEA-Conf 2017-001
  • 高田 弘

開始ページ
51
終了ページ
56
記述言語
英語
掲載種別
DOI
10.11484/jaea-conf-2017-001

大強度陽子加速器施設(J-PARC)のパルス核破砕中性子源は、エネルギー3GeV、繰り返し25Hz、ビーム強度1MWの陽子ビームで生成した中性子ビームを中性子実験装置で利用し、物質科学の多様な先端的研究を推進することを目的としている。2015年には、1MW相当の陽子ビームパルスを初めて入射し、また、利用運転のビーム強度を500kWに上げた。この中性子源の減速材システムは最適化設計により、(1)濃度100\%のパラ水素を使用して高いピーク強度かつ幅の狭いパルス中性子ビームをつくる、(2)直径14cm、長さ12cmの円筒形状を採用し、高強度の中性子を50.8$^{\circ}$の広角度範囲に取り出すことができる、(3)Ag-In-Cd合金による中性子吸収材を使用し、幅が狭く減衰の早いパルス中性子が得られる。これにより、世界最高強度のパルス中性子ビームを供給する性能を有している。現在、1MWで年間に5000時間の運転を行うという目標に向けて、水銀標的容器前部で生じるキャビテーション損傷を、微小気泡を注入して抑制する技術開発を実施中である。また、2015年に500kWのビーム強度で運転中、水銀標的の水冷保護容器が2回不具合を起こしたため、標的容器構造の設計改良に取り組んでいる。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.11484/jaea-conf-2017-001
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5057821
ID情報
  • DOI : 10.11484/jaea-conf-2017-001

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