共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2025年3月

中国と東欧の比較企業システム論

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
20H01489
体系的課題番号
JP20H01489
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
16,380,000円
(直接経費)
12,600,000円
(間接経費)
3,780,000円

本研究プロジェクトは,中国と東欧の企業システムを,ミクロ実証経済学的に比較・分析することを通じて,これらの国々の企業制度や経営活動の実態把握を企図する。研究チームは,かかる研究作業を通じて,共産党一党独裁制を維持しつつ社会主義市場経済の確立を標榜してきた中国と,民主主義をまがりなりにも政治制度の基礎に置きつつ資本主義市場経済の導入を推し進めてきた東欧諸国との間のいわゆる「移行戦略」の顕著な差が,両者の企業システムにもたらした相違性の詳細な解明を行うことで,かつてない中国・東欧比較経済論の創出を目指す。この研究目標を達成するために,中国と東欧諸国を網羅する企業レベルの大規模データベースを構築し,これを駆使したミクロ実証分析を行う。また,このような方法では接近し難い研究課題の検討や他研究との照合を目的とした既存研究のメタ分析も試み,可能な限り多角的に中国・東欧の企業システムを比較する。
以上の研究目標を達成するために,令和2年度は,中国及び東欧の企業制度と経営活動に関する先行研究と関連資料の渉猟及びサーベイと,ミクロ実証分析のための企業レベルデータ及びメタ分析のための文献データベースの構築作業を進めた。具体的には,研究代表者の岩﨑は,ビューロ・バン・ダイク社のオービス企業データベース(ORBIS)を用いた企業レベルデータやメタ分析のための文献データベースの構築を行った。研究分担者の馬准教授と溝端教授は,中国と東欧各々の企業制度や経営活動に関する調査・分析に取り組んだ。共同研究の結果,企業所有構造と経営者交代確率及び企業所有構造と経営成果の因果関係という分析視角からの中国・東欧比較,並びに共産党員資格,ジェンダー,教育水準が中国労働賃金に与える影響をテーマとする複数の論考を,国内及び海外の査読雑誌に発表した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20H01489
ID情報
  • 課題番号 : 20H01489
  • 体系的課題番号 : JP20H01489

この研究課題の成果一覧

論文

  16

講演・口頭発表等

  7