2022年1月
新型コロナウイルス感染症に伴う小児医療機関の保険診療上の課題に関する調査 二次調査報告
日本小児科学会雑誌
- 巻
- 126
- 号
- 1
- 開始ページ
- 123
- 終了ページ
- 133
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (公社)日本小児科学会
2020年12月〜2021年2月に全国の小児科標榜医療機関2519施設を対象に標記に関する郵送アンケート調査を実施し、646施設(25.6%)から回答を得た。2018年11月〜2019年10月の患者数を基準とした総外来患者数は、病院全体で最大73.2%まで減少したのに対し、小児科では54.6%とより減少していた。小児病床数を減少した医療機関は87施設(13.5%)、何らかの診療抑制を行った医療機関は387施設(58.5%)、診療報酬上の施設基準を満たさない医療機関は50施設(7.7%)であった。患者の特性として、気道感染症など急性疾患は緊急事態宣言以降算定数が減少し、手術や専門性を有する疾病は徐々に患者数が回復する傾向にあった。虐待対応件数が増加したのは68施設(10.5%)、不登校を主訴とする患者数が増加したのは170施設(26.2%)であった。新型コロナウイルス感染症の流行に伴う生活環境の変化は、子供たちの心にも悪影響を及ぼした可能性がある。
- ID情報
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- ISSN : 0001-6543
- 医中誌Web ID : 2022148781