2015年7月
複数の理由付けを利用するアーギュメント構成能力の育成を目指した教授方略のデザイン要素:小学校第6学年「植物の養分」の事例
理科教育学研究
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- 巻
- 56
- 号
- 1
- 開始ページ
- 3
- 終了ページ
- 16
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.11639/sjst.sp14004
- 出版者・発行元
- 日本理科教育学会
本研究の目的は, 複数の理由付けを利用するアーギュメント構成能力の育成を目指した教授方略のデザイン要素を開発し, 「植物の養分」を題材とした小学校第6学年の授業を通して, その有効性を検証することである。デザイン要素とは, 教授方略を授業に反映させるためのガイドを指す。本研究では, 単元の準備段階における3つの教授方略を授業に反映させるために, 3つのデザイン要素を開発した。また, 単元の実施段階における7つの教授方略を授業に反映させるために, 7つのデザイン要素を開発した。単元は, 小学校第6学年理科「植物の養分」であった。本単元で開発したデザイン要素を導入した単元を通して児童のアーギュメント構成能力が向上したのかを評価するために, 単元内容に関するアーギュメント評価課題と既習内容に関するアーギュメント評価課題を実施した。前者の結果, 80%以上の児童が複数の理由付けを利用してアーギュメントを構成できていた。また, 後者の結果, 単元前に記述したアーギュメントよりも単元後に記述したアーギュメントの方が複数の理由付けを利用できていた。これらのことから, 本研究で開発したデザイン要素が, 複数の理由付けを利用するアーギュメント構成能力の向上に有効であることが示唆された。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11639/sjst.sp14004
- ISSN : 1345-2614
- CiNii Articles ID : 130005102481
- CiNii Books ID : AA11406090