2015年
空間計量経済モデルによる産業廃棄物最終処分場の立地に関する実証研究
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
- ,
- 巻
- 26
- 号
- 0
- 開始ページ
- 63
- 終了ページ
- 63
- DOI
- 10.14912/jsmcwm.26.0_63
- 出版者・発行元
- 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
本研究は、産業廃棄物最終処分場の立地における集積がどのようなメカニズムで発生しているのかを明らかにすることを目的としている。分析では、産業廃棄物最終処分場の立地決定問題に着目し、空間計量経済学の手法を用いることによって、処分場の空間的集積と地域の特徴を明らかにした。さらに、最終処分場の立地条件に地域住民の合意が含まれていない状況を踏まえ、住民交渉が施設の立地決定に与える影響や、住民紛争が発生しやすい地域の特徴について分析をおこなった。<br> 分析の結果、産廃処分場の空間的集中が明らかになり、焼却場などの他の廃棄物処理施設の存在が最終処分場の立地を誘発している可能性があることが示された。また一方で、住民紛争が発生した地域において最終処分場が立地されにくい傾向にあることが明らかになった。これは、地域住民による交渉が処理業者に対して取引費用や機会費用の増加をもたらすことを示唆している。
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- DOI : 10.14912/jsmcwm.26.0_63
- CiNii Articles ID : 130005485033