共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2024年3月

下顎骨形成メカニズムの解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
21K10088
体系的課題番号
JP21K10088
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

先天異常の3分の1で、顎顔面になんらかの異常が存在すると言われている。その中でも、下顎が小さい小下顎症は高頻度で認められる先天異常の一つである。ピエール・ロバン症候群やトリーチャー・コリンズ症候群などの遺伝性疾患だけでなく、非家族性の小下顎症も多く認められる。小下顎症を有する患者が、他の部位の骨に症状を有するケースは少ない。つまり、小下顎症を有する多くの患者は、下顎の骨の発生にのみ異常をきたしている。異常の頻度が高いことは、下顎骨の発生が、わずかな変異にも敏感に反応するほど精巧な分子制御メカニズムで成り立っていることを意味しているが、なぜ下顎の骨だけが、その様な繊細な分子機構によって形成されるのかは明らかにされていない。Oral-facial-digital type I (OFDI)症候群は、小下顎症を示す疾患の一つであり、その原因遺伝子としてOfd1が同定されている。顎顔面の骨を形成する神経堤由来細胞でOfd1を欠損させたマウス(Ofd1fl/fl;Wnt1Creマウス)を作成したところ、小下顎症が確認された。Ofd1は一次線毛に局在するタンパクである。一次線毛はWntシグナルに関与するが、Ofd1fl/fl;Wnt1Creマウスの下顎形成領域にWntシグナルマーカーの変化は認められなかった。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K10088
ID情報
  • 課題番号 : 21K10088
  • 体系的課題番号 : JP21K10088