論文

2020年9月

【慢性膵炎-ガイドライン改訂に向けて】早期慢性膵炎の概念と診断・治療

臨床消化器内科
  • 佐田 尚宏
  • ,
  • 佐久間 康成
  • ,
  • 笹沼 英紀
  • ,
  • 小泉 大
  • ,
  • 遠藤 和洋
  • ,
  • 鈴木 正徳

35
11
開始ページ
1313
終了ページ
1318
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(株)日本メディカルセンター

<文献概要>早期慢性膵炎の概念は,早期治療介入により病状進行の抑制が期待できる点で重要である.早期慢性膵炎の診断基準は「慢性膵炎臨床診断基準2009」で初めて定義された.その後,2011年に行われた慢性膵炎全国調査,早期慢性膵炎の前方視的コホート・スタディなどの知見の集積を受け,2019年に慢性膵炎臨床診断基準が改訂され,早期慢性膵炎の診断基準も改訂された.2019年の早期慢性膵炎診断基準では,「急性膵炎の既往」が項目として追加されたこと,アルコール摂取量の基準が1日60g(純エタノール換算)に低減されたこと,などがおもな改訂点である.今後のさらなる知見の集積により,未だ不明な点が多い慢性膵炎の病態の理解が進むことを期待したい.

ID情報
  • ISSN : 0911-601X
  • eISSN : 2433-2488
  • 医中誌Web ID : U923210007

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