2019年10月
TmCrO$_{3}$の誘電性と磁気熱量効果
Journal of Alloys and Compounds
- ,
- 巻
- 804
- 号
- 開始ページ
- 364
- 終了ページ
- 369
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.1016/j.jallcom.2019.06.359
ペロブスカイトTmCrO$_{3}$の誘電性と磁気熱量効果について調べた。この物質は最近、磁気秩序温度125K以下においてCrスピンの弱強磁性秩序と強誘電性が共存するマルチフェロイック物質であると報告されている。誘電応答からは、室温近傍で10000程度の大きな誘電率が観測されたものの、交流抵抗の解析などから、これは伝導キャリアの応答によるものであることが分かった。磁気熱量効果の測定からは、磁気転移温度125Kでの転移は2次であり、もしマルチフェロイックであれば期待されうる磁歪は存在しないことが強く示唆された。すなわち、この物質が強誘電性を持つことは示されなかった。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.1016/j.jallcom.2019.06.359
- ISSN : 0925-8388
- eISSN : 1873-4669
- Web of Science ID : WOS:000478575100040