東海再処理施設における低放射性廃棄物の処理技術開発,22; ガンマ線照射によるセメント固化体の水素生成評価
日本原子力学会2019年秋の大会
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- 開催年月日
- 2019年9月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 富山
- 国・地域
- 日本
低放射性廃棄物処理技術開発施設(LWTF)では、東海再処理施設で発生した低放射性廃液やリン酸廃液をセメント固化する計画である。このうち低放射性廃液については、核種分離(共沈・限外ろ過, Cs・Sr吸着)を実施し、スラリ廃液と硝酸塩廃液に分離した上で、硝酸塩廃液については、硝酸根分解処理によって炭酸塩廃液とし、セメント固化を計画している。セメント固化設備の安全性評価の目的で、セメント固化体から発生する水素ガス量を評価する必要があるが、セメント固化体の水素生成G値〔G(H$_{2}$)〕は、使用するセメント材の組成や固型化される廃液成分等によって異なる。本研究では、実機で想定される組成(硝酸根の分解率)を持つ炭酸塩廃液を用いた固化体を作製した上で、$\gamma$線照射してG(H$_{2}$)を測定した。セメント固化体のG(H$_{2}$)は0.02$\sim$0.04(n/100eV)であり、OPCを水で混練した固化体のG(H$_{2}$)[0.08$\sim$0.15(n/100eV)]と比較して非常に小さな値であった。また、保管期間28日以降G(H$_{2}$)がほぼ一定であることから、保管期間の増加はG(H$_{2}$)に影響しないことが判明した。