論文

2018年3月

効果的な「看護の統合と実践」の臨地実習の方法に関する研究 卒業生への質問紙調査から

横浜創英大学研究論集
  • 辻田 幸子
  • ,
  • 田中 彰子
  • ,
  • 澤田 和美
  • ,
  • 橋本 真由美
  • ,
  • 金子 直美

5
開始ページ
19
終了ページ
26
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
横浜創英大学

目的:A大学看護学部の卒業生への質問紙調査から、統合実習の内容と方法について、看護実践能力向上への効果と課題を明らかにする。方法:対象はA大学看護学部卒業生で医療機関に就職している新人看護師89名に対して自記式質問紙調査を行った。分析方法は、実習内容項目については単純集計、その項目を選んだ理由の記述は内容を精読し、カテゴリーを抽出した。結果:23名から回答(回収率25.8%)を得た。新人看護師が入職後に役に立った主な実習内容項目は、メンバーとリーダーの関係47.8%、看護の優先順位43.5%、複数受け持ち30.4%、メンバーの役割30.4%、時間管理30.4%であった。役に立った主な理由は、9カテゴリーに分類された。【メンバー役割の理解ができた】【看護チームの連携の理解ができた】【報告・連絡・相談の内容と方法の理解ができた】【時間管理の重要性の理解ができた】【看護の優先順位の理解ができた】【患者の生活を継続的に考える視点がもてた】などであった。学修(経験)しておけばよかった項目は、夜間実習56.5%、医療安全17.4%、外来実習13.0%であった。最も多かったのは夜間実習であったが、その理由として【夜勤のイメージがつく】【夜勤からの引き継ぎポイントがわかる】【夜勤実習経験者との差を感じる】であった。結論:統合実習の内容と方法は、看護実践能力の「ケア環境とチーム体制を理解し活用する能力」の習得につながり、新人看護師が臨床現場において看護実践の初期段階に必要な内容であった。また、新人看護師が必要と考えているが、実施していない実習内容は夜間実習であった。夜間実習の体験やこれに代わる方法論の開発を行う必要があることが示唆された。(著者抄録)

リンク情報
URL
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ID情報
  • ISSN : 2433-8265
  • eISSN : 2189-0218
  • 医中誌Web ID : 2018248769

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