共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2022年3月

戦災復興の社会史的研究―「場」と戦争の記憶をめぐる広島の事例から―

日本学術振興会  科学研究費助成事業 特別研究員奨励費  特別研究員奨励費

課題番号
18J00351
体系的課題番号
JP18J00351
配分額
(総額)
4,030,000円
(直接経費)
3,100,000円
(間接経費)
930,000円

2019年度の研究では、年度の前半で広島の戦災復興に関する博士論文の改稿による単著執筆作業を行なった。戦災復興土地区画整理事業に対する住民からの陳情書の考察・整理を継続しつつ、前年度末から開始していた個別事例の研究を行なった。また、戦後住宅政策と戦災復興土地区画整理事業との関係に関する調査、1960年代の広島県周辺における開発史に関する調査を行い、戦災復興事業の歴史的位置づけを検討した。8月には広島県立図書館、広島市立中央図書館にて必要な資料調査を実施した。なお、2019年度からは名古屋市など他都市の戦災復興の事例の検討、特に戦災者の住宅対策について比較研究を開始するため、現地調査等を行なう予定であったが、下記の事情により研究を中断したため、今年度の研究は博士論文改稿作業のみに終わった。
研究成果報告としては、6月に日本マス・コミュニケーション学会(立命館アジア太平洋大学)にて広島の地域研究とメディア研究の架橋をめぐるワークショップにディスカッサントとして参加した。7月には立命館大学ライスボールセミナーにて「物語る人びとの声から、街の歴史を紡ぐ 広島の戦災復興」と題して報告を行なった。また、論文発表として「広島平和記念公園の形成史と住民立退き 復興事務所資料からみる人びとの経験」(『歴史学研究』988号、2019年10月)、“Out of the Destruction of Hiroshima: the Social History from Primary Sources of Rebuilding Human Lives during the City's Reconstruction”(AJI Journal,vol.1,July 2019)を発表した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18J00351
ID情報
  • 課題番号 : 18J00351
  • 体系的課題番号 : JP18J00351