論文

2021年3月12日

刊行物およびGIS による遺跡地図の公開状況

奈良文化財研究所研究報告 : デジタル技術による文化財情報の記録と利活用3
  • 高田 祐一
  • ,
  • たかた ゆういち
  • ,
  • Takata Yuichi
  • ,
  • 武内 樹治
  • ,
  • Takeuchi Mikiharu

27
開始ページ
78
終了ページ
83
DOI
10.24484/sitereports.90271-15019
出版者・発行元
独立行政法人国立文化財機構 奈良文化財研究所

1.遺跡地図の位置付け2.遺跡地図発行の経緯(1)国の取り組み (2)地方公共団体の取り組み3.刊行物としての遺跡地図の発行状況(1)これまでに発行された遺跡地図の数は?(2)自治体ごとの遺跡地図の発行数は?(3)遺跡地図発行の年代推移は?4.GIS による遺跡地図の公開(1)自治体によるGIS公開の状況(2)GISの機能比較5.インターネット公開6.まとめーーーーーー本稿では、周知の埋蔵文化財包蔵地の確定と周知に大きな役割を担う遺跡地図の位置づけと経緯をまとめ、刊行物としての遺跡地図の刊行状況や遺跡地図のインターネット公開状況について可視化した。刊行物としての遺跡地図は年々減少している。徐々にインターネット公開が進んでおり、多くの都道府県ではWebGIS で公開されている。インターネット公開では、最新の情報への更新や加除訂正が容易であり、広く周知することが可能である。しかし、各自治体の課題はさまざまである。特にWebGIS 未導入の最も大きな理由が財政状況であることを考慮すると、全ての自治体によるインターネット公開を実現するには、低コスト化は不可欠である。そして、操作が簡便で、現場負担がかからず運用しやすいといった要素に考慮する必要がある。各組織の業務課題を解決し、社会に資するシステムを模索し、堀木のいう「考古学情報も国土情報の一つ」という視点が重要である(堀木2019)。北海道や和歌山県が実施しているようなオープンデータとして遺跡地図データを公開することは、一つの選択肢となる。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.24484/sitereports.90271-15019
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/120007027045
URL
http://hdl.handle.net/11177/9500
URL
http://sitereports.nabunken.go.jp/article/15019
ID情報
  • DOI : 10.24484/sitereports.90271-15019
  • CiNii Articles ID : 120007027045

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