MISC

2013年7月

新しい顎堤対向関係の検査法(オクルーザルマップ)を用いた全部床義歯の症例 ‐片側性咬合平衡の確立に主眼を置いた新しい人工歯排列法‐

日本補綴歯科学会誌
  • 岡本信
  • ,
  • 前田直人
  • ,
  • 山本美恵
  • ,
  • 鵜川由紀子
  • ,
  • 洲脇道弘
  • ,
  • 沖和広
  • ,
  • 西川悟郎
  • ,
  • 皆木省吾

5
3
開始ページ
300-308 (J-STAGE)
終了ページ
308
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.2186/ajps.5.300
出版者・発行元
(公社)日本補綴歯科学会

症例の概要:顎堤の対向関係に起因する問題を有した上下無歯顎患者に対して全部床義歯によって機能回復を行った症例を示す。また、片側性咬合平衡の確立に主眼を置いた新しい人工歯排列法を合わせて紹介する。まず咬合採得時に、咬合床を用いて片側性咬合平衡が得られる領域の記録を行った。対向関係の検査として、模型の規格撮影を行い、オクルーザルマップを作製した。オクルーザルマップ上の片側性咬合平衡が得られる領域の中で、上下顎が重なる部分に咬合接触が得られるように、臼歯部の人工歯排列を行った。完成義歯では、咀嚼時の安定が保たれ、咀嚼能力の向上が認められた。考察:オクルーザルマップによって、症例の問題点を正確に診断することができ、診断に基づいた治療の結果、良好な結果をもたらしたと考えられる。また、オクルーザルマップは人工歯排列位置の方針決定に際して非常に有用であった。今回用いた片側性咬合平衡の確立に主眼を置いた人工歯排列法は、咀嚼時における義歯の安定を獲得するために、効果的な方法であった。結論:オクルーザルマップと片側性咬合平衡の確立に主眼を置いた人工歯排列法によって、難症例においても咀嚼時における義歯の安定が得られ、患者のQOL向上に貢献することができた。本報告に用いた検査方法と人工歯排列方法は補綴臨床的に有意義な手法であると考えられた。(著者抄録)

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.2186/ajps.5.300
J-GLOBAL
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201402234535830889
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/10031190666
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AA12374568
URL
http://jglobal.jst.go.jp/public/201402234535830889
ID情報
  • DOI : 10.2186/ajps.5.300
  • ISSN : 1883-4426
  • 医中誌Web ID : 2014188973
  • J-Global ID : 201402234535830889
  • CiNii Articles ID : 10031190666
  • CiNii Books ID : AA12374568

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