2020年4月 - 2023年3月
父親になる男性の養育ホルモン(オキシトシン)の変動およびその役割の解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究は、父親になる過程において男性の唾液中オキシトシンおよびテストステロンの濃度変化を経時的に調査し、内分泌学的な変化の詳細と、その影響因子を解明することを目的とする。また、近年増加する父親の産後うつ病のバイオマーカーとしての可能性を検証する。非侵襲的な唾液を用いた評価を行うことで、医療介入を必要としないスクリーニングシステム構築を目指す。これにより、医療機関に受診機会のない父親も、自宅でのスクリーニングが可能となることが期待される。
2021年度は父親と比較検証するためのコントロールとして、正常な経過を辿る母親に対する予備実験を実施した。周産期における経時的な内分泌学的変化のみでなく、授乳時や、子どもとの接触の有無など、刺激に対するオキシトシンの変動とメンタルヘルスとの関連について検証を行った。
オキシトシンの分泌機序などから、サンプル採取を行う時間設定が有用な結果を導くための鍵となり得ることが想定されたため、詳細なタイムコースの設定を行うための予備実験を重ねた。
それらの結果をもとに現在は夫婦での研究参加を募り、妊娠期から産後6か月まで経時的な前向き調査を行っている。
常に児と生活をともにする母親とは異なり、父親は里帰りの有無や育児休暇取得の有無、仕事の状況など、環境によって子どもとの接触時間が大きく異なる。また、養育経験の有無など、さまざまな交絡因子が複雑に絡み合っていることから、今後も検証を重ねていく必要がある。
2021年度は父親と比較検証するためのコントロールとして、正常な経過を辿る母親に対する予備実験を実施した。周産期における経時的な内分泌学的変化のみでなく、授乳時や、子どもとの接触の有無など、刺激に対するオキシトシンの変動とメンタルヘルスとの関連について検証を行った。
オキシトシンの分泌機序などから、サンプル採取を行う時間設定が有用な結果を導くための鍵となり得ることが想定されたため、詳細なタイムコースの設定を行うための予備実験を重ねた。
それらの結果をもとに現在は夫婦での研究参加を募り、妊娠期から産後6か月まで経時的な前向き調査を行っている。
常に児と生活をともにする母親とは異なり、父親は里帰りの有無や育児休暇取得の有無、仕事の状況など、環境によって子どもとの接触時間が大きく異なる。また、養育経験の有無など、さまざまな交絡因子が複雑に絡み合っていることから、今後も検証を重ねていく必要がある。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K10906
- 体系的課題番号 : JP20K10906