1997年11月
『嵐が丘』にみるヒースクリフの存在証明 ー家父長制社会の中でー
『NEW PERSPECTIVE』
- 巻
- 28
- 号
- 166
- 開始ページ
- 18
- 終了ページ
- 25
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
主人公ヒースクリフの悪魔的な行動とも言える行動に説明をつけるために、石川 准著、『アイデンティティ・ゲーム』を参考にし、「存在証明」という言葉をカギにヒースクリフの行動を辿っていく。同時にLawrence Stone, "The Family, Sex and Marriage in England 1500-1800"も引用し、当時の社会的状況も考慮に入れながら、キャサリンの結婚の選択の正当性をも論じ、その結果がもたらしたヒースクリフの悪魔的行動の理由と彼の復讐の対象を明らかにする。