MISC

2009年9月

エボナイトを用いたTRACYにおける臨界事故状況時中性子線量測定

JAEA-Technology 2009-045
  • 村崎 穣
  • ,
  • 延原 文祥*
  • ,
  • 岩井 梢平*
  • ,
  • 外池 幸太郎
  • ,
  • 内山 軍蔵

開始ページ
46
終了ページ
記述言語
日本語
掲載種別
機関テクニカルレポート,技術報告書,プレプリント等
DOI
10.11484/jaea-technology-2009-045

TRACYの臨界事故状況下において、硫黄を含む硬質ゴムであるエボナイトを用いた中性子線量測定を行った。中性子線量の評価においては、エボナイト中の硫黄と中性子の反応$^{32}$S(n,p)で生成される$^{32}$Pから放出される$\beta$線をGM計数装置で測定して得られる計数率を利用する。この計数率にあらかじめ$^{252}$Cf線源により決定された校正定数(Gy/cpm)を適用することにより、中性子線量を得ることができる。校正に用いた$^{252}$Cf線源と測定場のスペクトルの違いによる応答を補正する係数は、MCNP5を用いて計算され、線量に適用された。実験では、エボナイトは、フリーエア及びファントム上の条件で、反射体なし及び水反射体付きのTRACYにより照射された。エボナイトにより測定された中性子線量は、反射体なしのTRACYにおいては、一貫して過大評価となったものの、約40\%以下の不確かさで中性子線量を評価可能であった。一方水反射体付きのTRACYに対しては、平均では正確な線量が得られた。これらの結果から、エボナイトは、臨界事故時の中性子線量計として使用可能であることがわかった。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.11484/jaea-technology-2009-045
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5019241
ID情報
  • DOI : 10.11484/jaea-technology-2009-045

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