論文

査読有り 最終著者
2018年5月

精神科神経科病棟における転倒転落アセスメントスコアシート使用の現状と分析

長崎県看護学会誌
  • 諸岡貴之
  • ,
  • 宮崎恵
  • ,
  • 太田美華
  • ,
  • 森寛人
  • ,
  • 田中久子
  • ,
  • 染しおり
  • ,
  • 朝長静江
  • ,
  • 江頭あや子
  • ,
  • 花田裕子
  • ,
  • 永江誠治

14
1
開始ページ
7
終了ページ
11
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
出版者・発行元
(公社)長崎県看護協会

A病院P病棟のインシデントの主な内容は転倒転落、誤薬が半数以上を占めている。P病棟では転倒転落防止に対する意識向上や予防策検討に各自が自覚して取り組めるように3ヵ月に1回のペースでインシデントの内容(基本属性、転倒転落場所・時刻・離床センサーなどの予防策の有無)についての統計を提示し、改善策などをカンファレンスで検討している。現在A病院共通の転倒転落アセスメントスコアシートを使用しているが、精神科の患者に対し適切に評価できているのか把握するため、インシデントレポート及びカルテを使用し精神科の転倒転落の現状と分析を行った。その結果、本調査では転倒転落患者の平均年齢は55.6歳であり、気分障害や統合失調症の患者に多くみられた。また睡眠障害や落ち着きのなさ、抑うつ気分の精神症状の訴えていることが多い。薬物因子では、転倒転落患者の89.1%が睡眠薬を内服しており、気分安定薬(59.1%)、抗うつ薬(38.7%)と多くの患者が向精神薬を内服している。今回の調査でA病院共通の転倒転落アセスメントスコアシートは、薬剤や精神症状による身体面への影響や拘束といった環境的要因の項目が不足しており、精神科神経科の特殊性に欠け、危険を予見しにくいことが示された。そのため、薬剤、身体機能、精神症状から発生する転倒転落の危険性を常に察知することが重要であり、P病棟の独自の転倒転落アセスメントスコアシートの作成が必要である。(著者抄録)

リンク情報
J-GLOBAL
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201802263052682794
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/40021603531
URL
http://jglobal.jst.go.jp/public/201802263052682794
ID情報
  • ISSN : 1349-1326
  • 医中誌Web ID : 2018242354
  • J-Global ID : 201802263052682794
  • CiNii Articles ID : 40021603531
  • identifiers.cinii_nr_id : 9000006575811

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