論文

2013年9月22日

EGFR 遺伝子変異解析用の細胞診検体保存における PreservCyt^【○!R】 Solution の有用性

日本臨床細胞学会雑誌
  • 城戸 貴之
  • ,
  • 白波瀬 浩幸
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  • 平田 勝啓
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  • 白井 孝夫
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  • 古畑 彩子
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  • 辻 眞里子
  • ,
  • 南口 早智子
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  • 三上 芳喜
  • ,
  • 羽賀 博典
  • ,
  • 中泉 明彦

52
5
開始ページ
411
終了ページ
414
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.5795/jjscc.52.411
出版者・発行元
The Japanese Society of Clinical Cytology

目的 : 上皮成長因子受容体 (EGFR) の遺伝子変異を伴う非小細胞肺癌に EGFR-TKI による分子標的治療が有効であり, 治療方針決定には EGFR 遺伝子変異検査が不可欠である. 組織採取が困難な場合, 細胞診検体を用いて確定診断とともに EGFR 遺伝子変異検査を行うが, 細胞診検体の保存方法に関する報告はない. 本研究では EGFR 遺伝子変異解析に供する細胞診検体の保存方法を比較検討した.<br>方法 : 京都大学医学部附属病院で非小細胞肺癌と診断された症例 24 例 (気管支洗浄液 20 例, 胸水 4 例) を対象とした. 採取した検体はそれぞれ細胞診断用, PreservCyt® Solution (以下 PC 液) による室温保存用, 凍結保存用 (−80°C) の 3 検体に等分した. 遺伝子解析は三菱化学メディエンス社にて PNA-LNA PCR CLAMP 法により行った.<br>成績 : 凍結保存法と PC 液保存法の EGFR 遺伝子変異陽性率はそれぞれ 50% (12/24), 54% (13/24) で, 1 例のみ 2 つの方法間で乖離を認め, 一致率は 96%と良好だった.<br>結論 : PC 液を用いた LBC 実施後の残検体は, そのまま EGFR 遺伝子変異検査に使えるため, 円滑な治療方針決定に有用である.

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.5795/jjscc.52.411
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/10031191684
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00198721
URL
https://jlc.jst.go.jp/DN/JALC/10024452501?from=CiNii
URL
http://search.jamas.or.jp/link/ui/2014024558
ID情報
  • DOI : 10.5795/jjscc.52.411
  • ISSN : 0387-1193
  • CiNii Articles ID : 10031191684
  • CiNii Books ID : AN00198721

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