2022年10月
加速器駆動システムのターゲットへの30MWビーム輸送のビーム物理設計
Journal of Instrumentation (Internet)
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- 巻
- 17
- 号
- 10
- 開始ページ
- P10005\_1
- 終了ページ
- P10005\_21
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.1088/1748-0221/17/10/P10005
日本原子力研究開発機構では、放射性廃棄物の有害度低減のため、超電導線形加速器(リニアック)による陽子ビーム(出力30MW)を未臨界炉中の標的に入射する加速器駆動核変換システムを開発している。本システムでは熱出力800MWとなる未臨界炉を陽子リニアックで駆動するため、炉内の核破砕中性子ターゲットにビームを供給する。ターゲットへのビーム輸送系には、ビーム窓の健全性を確保するために、高出力ビームにおける安定性と電流密度の低減化が要求される。さらに、燃料やビーム窓の保守・交換のために、原子炉の設計と互換性のある設計が必要である。非常に多くの粒子シミュレーションにより、堅牢でコンパクトなターゲットへのビーム輸送系を開発した。ビーム光学系を最適化により、必要となる0.3$\mu$A/mm$^2$以下のビーム窓における電流密度を実現し、ビーム窓の実現可能性を保証した。リニアックに入力するビームの誤差と加速器要素の誤差に起因する、炉内に入射するビームの誤差評価を行うとともに、改善策を考案した。さらに、加速器の信頼性向上のため、リニアックの故障時における高速補償を適用し、この補償による炉内入射ビームの誤差の影響も評価した。この結果、本研究によるターゲットへのビーム輸送系は、JAEA-ADSの要求を満足することが示された。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.1088/1748-0221/17/10/P10005
- ISSN : 1748-0221
- Web of Science ID : WOS:000896176600012