共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2023年3月

糖非発酵性細菌ペプチダーゼ類を標的とした新規阻害剤配合剤の開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(B)

課題番号
19H02876
体系的課題番号
JP19H02876
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
13,520,000円
(直接経費)
10,400,000円
(間接経費)
3,120,000円

歯周病は世界で最も感染者の多い疾患であり、心筋梗塞や動脈硬化のような生活習慣病の危険因子でもある。しかし、歯周病に関与する慢性歯周炎原因菌Porphyromonas gingivalis(Pg)を標的とする特異的抗菌剤は無い。一方、Stenotrophomonas maltophilia(Sm)は、日和見感染菌として知られ各種抗生物質に耐性を示す。従って、多剤耐性Smに有効な新規抗菌剤が必要である。Pg及びSmのいずれも糖非発酵性細菌であるため、それらのペプチド代謝経路は抗菌剤の標的となる。本研究は、Pg及びSmに対する抗菌活性に優れた「阻害剤配合剤」を開発するため、ヒトに存在しないタイプのペプチダーゼ類の立体構造に基づく阻害剤開発を展開し、酵素活性部位に結合する阻害剤構造(フラグメント)の最適化とそれらフラグメントの「伸長」や「融合」による酵素活性阻害能及び抗菌活性向上を目指すものである。
2021年度は、先行研究において見出したPg由来dipeptidyl peptidase 11(PgDPP11)に関し選択的阻害能を有する非ペプチド性化合物(SH-5)の結合様式に基づいたファーマコフォアベース化合物スクリーニングにより見出した新規阻害剤に関し、PgDPP11阻害能や歯周病原因菌増殖抑制能に加え、マウスを用いた各種評価を実施した。Stenotrophomonas maltophilia由来dipeptidyl peptidase 7(SmDPP7)に関しては、S2サブサイトの特異性解析のための生化学実験並びにジペプチド類との結晶化と構造解析を実施し、ジペプチド複合体4種類の構造決定に成功し、論文としてとりまとめた(Sci. Rep. 2021)。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19H02876
ID情報
  • 課題番号 : 19H02876
  • 体系的課題番号 : JP19H02876

この研究課題の成果一覧

講演・口頭発表等

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