共同研究・競争的資金等の研究課題

2002年 - 2003年

新規ABA非感受性変異体slh1の表現型解析と原因遺伝子のクローニング

文部科学省  科学研究費補助金 若手研究(B)  若手研究(B)

課題番号
14740449
体系的課題番号
JP14740449
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
3,500,000円
(直接経費)
3,500,000円
(間接経費)
0円
資金種別
競争的資金

Ds端配列データベースを利用して、slh1のDs挿入遺伝子のノックアウトalleleを2ライン単離できたが、これらは生育阻害を示さなかった。また、cDNA導入によって表現型が相補されなかったことから、Ds挿入はslh1の原因遺伝子でないことが判明した。そこで、ポジショナルクローニングを行った。その結果、slh1は、Dsを含む83.6kbp内にマッピングされ、これはDsのハイグロマイシン耐性と表現型の強い連鎖と一致していた。領域内の塩基配列解析により、青枯病菌Ralstonia solanasearumへの耐性を与えるRRS1-R遺伝子のWRKYドメイン内に3塩基(TTA)の挿入変異を発見した。RRS1-Rは典型的なR-geneにWRKYドメインが融合した遺伝子で、塩基挿入はDs転移の際に生じたフットプリントと考えられるが、この変異によってWRKYの保存領域にロイシンの挿入が起こり、DNA結合能の喪失が予想された。現在相補性試験を行っている。slh1表現型はNahGの導入によって相補されず、病原体抵抗性遺伝子発現の抑圧も確認されなかった。またnpr1-5との二重破壊株の解析においても、表現型が抑圧されなかったことから、slh1は、サリチル酸とNPR1に非依存的な経路が活性化している事がわかった。湿度低下における気孔閉鎖とABA誘導性遺伝子の発現は正常であった。本研究課題の遂行に...

リンク情報
URL
http://kaken.nii.ac.jp/d/p/14740449.ja.html
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-14740449
ID情報
  • 課題番号 : 14740449
  • 体系的課題番号 : JP14740449