Sr吸着繊維を用いた汚染水中の$^{90}$Srその場分析法の開発
日本原子力学会2018年春の年会
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- 開催年月日
- 2018年3月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 吹田
- 国・地域
- 日本
福島第一原子力発電所では、海水・地下ドレン水等に含まれる放射性核種のモニタリングが行われている。その中でも$^{90}$Srの放射能分析は煩雑で長時間を要する分析前処理が必要となるため、簡易・迅速化が達成できれば、より効率的なデータの取得が可能となる。これまで我々は、$^{90}$Sr分析の前処理を容易にするためにSr吸着繊維を作製してきた。本繊維は、グラフト重合を用いて付与した高分子鎖により繊維表面の疎水性を向上させ、疎水性相互作用によってSr吸着剤である18-クラウン-6-エーテル誘導体を担持している。本研究では、$^{90}$Srを吸着した繊維の(1)サーベイメータを用いた$\beta$線測定、(2)液体シンチレーションカウンタを用いた$^{90}$Yのチェレンコフ光測定の2つの測定法への適用を検討した。$^{90}$Srの正確な定量のためには、繊維による$\beta$線の自己吸収やチェレンコフ光の遮蔽を考慮し、測定試料を作製する必要があることがわかった。