講演・口頭発表等

2013年3月

黒毛和種の産肉形質についてのゲノム育種価予測におけるSNP選択の影響

日本畜産学会第116 回大会
  • 〇小川 伸一郎
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  • 松田 洋和
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  • 谷口 幸雄
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  • 渡邊 敏夫
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  • 田淵 一郎
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  • 西村 翔太
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  • 高須賀 晶子
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  • 杉本 喜憲
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  • 祝前 博明

記述言語
日本語
会議種別
口頭発表(一般)

発表者

【目的】学習群と検証群が異なる集団に由来する場合、ゲノム育種価の予測には、集団間で効果が一致するマーカーの選択が重要と考えられる。本研究では、黒毛和種の産肉形質を対象とし、ゲノム育種価予測におけるSNP選択の影響について検討を加えた。【方法】東京芝浦および大阪南港の2市場で収集された肥育牛1,602頭(学習群)の枝肉重量およびBMS Noの記録を用い、ベイジアンリッジ回帰(BRR)法およびベイズB法によって29,989箇所のSNPの効果を推定した。ついで、BRR法およびベイズB法の結果に基づいて10,000以下のSNPを選択し(選択法1および2)、BRR法およびベイズA法により選択SNPの効果を推定した。得られた推定式を鳥取県集団の肥育牛358頭(検証群)に適用してゲノム育種価を予測し、常法による予測育種価との相関により正確度を評価した。【結果】枝肉重量および脂肪交雑について、全SNP使用ではそれぞれ0.63および0.50の正確度を得た。今回用いた選択法の場合、正確度は、概ね選択法2の方が高い値を示しつつも、全SNP使用時の60~90%程度に留まっていた。SNP選択法の構築に関して、今後は、血統情報や検証群の集団に属する個体の分析結果の利用についても検討する予定である。