2019年
引き倒し試験における回転中心の深さは根の深さを表す指標となりうるか?
日本森林学会大会発表データベース
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- 巻
- 130
- 号
- 0
- 開始ページ
- 472
- 終了ページ
- 472
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11519/jfsc.130.0_472
- 出版者・発行元
- 日本森林学会
<p>樹木の根返りに対する抵抗力を表すパラメータに根の最大深さがある。その理由として、根の最大深さと根返り時の回転中心の深さとの間に関係があることが予想されているが、根系調査に多大な労力を要することからそれを証明した例は少ない。本研究では、根返り時の回転中心の深さと根の最大深さを同時に実測し、その関係性を明らかにすることを目的とした。調査木はクロマツ10個体で、引き倒しモーメント測定時に傾斜線公会法を用いて回転中心の位置を推定した。根系は掘り取りにより垂直根の直径が2cmとなるまでの最大深さを測定し、回転中心の深さとの関係を求めた。その結果、回転中心は引き倒し試験開始時に多少ばらつくものの、最大引き倒しモーメント発揮時には調査木のほぼ真下の1点に収束した。回転中心の深さは、根の最大深さと強い正の相関が(r=0.89)、引き倒しモーメントと正の相関(r=0.67)がみられた。回転中心の深さと調査木の地上部パラメータについて樹高との間に正の相関がみられたが(r=0.77)、胸高直径にはみられなかった(r=0.42)。以上から、クロマツの回転中心は根返り時にほぼ1点に集約され、その深さは根の最大深さを反映することが明らかになった。</p>
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11519/jfsc.130.0_472
- ISSN : 2187-6576
- J-Global ID : 201902284630666853
- CiNii Articles ID : 130007645621