2021年8月
分離変換サイクルにおける乾式再処理施設内のアクチノイド核種の不正利用価値評価
Proceedings of INMM \& ESARDA Joint Virtual Annual Meeting (Internet)
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使用済燃料に含まれる高レベル放射性廃棄物処分の負担軽減のために、商業サイクルから分離したマイナーアクチノイドを加速器駆動システム(ADS)により核変換させる、分離変換サイクルの研究開発が進められている。扱われる燃料の化学形態や組成が既往サイクルとは異なるため、分離変換サイクルに要求される保障措置(SG)の検認精度や核物質防護(PP)のレベルについて検討する必要がある。本研究では、乾式再処理施設で扱われるCd陰極と窒化物の粉について、SGの検認目標やPPの設計レベルの検討に資する物質の不正利用価値が評価された。さらに、一般的な沸騰型軽水炉(BWR)のMOX燃料集合体(新燃料及び使用済燃料)の同評価結果と比較された。その結果、Cd陰極,窒化物の粉のいずれにおいても、崩壊熱の大きい$^{238}$PuのPu同位体割合が多い影響で、Puの核爆発装置当たりの発熱量が大きくなるため、BWRのMOX燃料集合体(新燃料及び使用済み燃料)よりも物質の不正利用価値が低いということが明らかとなった。