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2019年5月

【手・指・爪の腫瘍の診断と治療戦略】疾患編 神経鞘腫

PEPARS
  • 横田 淳司

149
開始ページ
86
終了ページ
91
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(株)全日本病院出版会

手部神経鞘腫は比較的稀な軟部腫瘍である。触診では表面平滑な弾性やや軟の腫瘤として触知される。手部発生例では神経鞘腫に典型的な臨床所見とされているTinel徴候や、腫瘍以遠の知覚障害が認められないことがある。病理標本による腫瘍内部の組成とMRI T2強調像における腫瘍内部の信号変化を対比してみると、腫瘍内のAntoni A領域は結節状に広がっており、MRIでは辺縁部が弧状の結節状の等信号として描出され、隣接するAntoni B領域は粘液成分が多くMRIでは高信号に描出されていた。単に信号変化のみではなく、等信号部と高信号部が織りなす"模様"に着目すると、手部神経鞘腫のMRI正診率は向上した。過去の報告における神経鞘腫術後の神経脱落症状の発生率は、核出術で40〜73%、神経束切除で67〜100%と、核出術を行っても神経脱落症状は完全には防止できない。手術に際しては術後の神経脱落症状につき十分な説明を行うこと、また顕微鏡下に慎重に核出術を行うことをお勧めする。(著者抄録)

リンク情報
URL
https://search.jamas.or.jp/index.php?module=Default&action=Link&pub_year=2019&ichushi_jid=J04241&link_issn=&doc_id=20190605180011&doc_link_id=40021935548&url=https%3A%2F%2Fci.nii.ac.jp%2Fnaid%2F40021935548&type=CiNii&icon=https%3A%2F%2Fjk04.jamas.or.jp%2Ficon%2F00003_1.gif
ID情報
  • ISSN : 1349-645X
  • ISBN : 9784865193497
  • 医中誌Web ID : 2019295383

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