論文

2015年

日常環境における経路学習と視空間ワーキングメモリ

広島国際大学心理学部紀要 = The bulletin of Faculty of Psychology, Hiroshima International University
  • 大藤 弘典

3
開始ページ
39
終了ページ
47
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
広島国際大学心理学部

本研究では、視空間ワーキングメモリが経路学習に果たす役割について調べた。参加者は、車で道を移動する様子を撮影した映像を観察し、その後、憶えた道とランドマークを含む地図を描画することが求められた。また2種類の容量測定テストを用いて、参加者の視空間ワーキングメモリの視覚コンポーネントと空間コンポーネントの容量が測定された。実験の結果、空間コンポーネントの容量が大きい参加者ほど曲がる動作の成績が高くなることが示された。視覚コンポーネントの容量は動作の成績を予測しなかった。またランドマークの記憶は視覚と空間のどちらのコンポーネントにも依存していなかった。これらのことは、移動による経路学習がワーキングメモリの空間資源に支えられていることを示唆している。

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/120005775248
ID情報
  • ISSN : 2432-2067
  • CiNii Articles ID : 120005775248
  • identifiers.cinii_nr_id : 9000327106274

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