MISC

2006年6月

ナトリウム洗浄技術開発; 湿り窒素ガス洗浄法によるナトリウム洗浄速度試験

JAEA-Technology 2006-033
  • 平川 康
  • ,
  • 吉田 英一
  • ,
  • 郡司 茂*

開始ページ
22
終了ページ
記述言語
日本語
掲載種別
機関テクニカルレポート,技術報告書,プレプリント等
DOI
10.11484/jaea-technology-2006-033

高速炉では金属ナトリウム(Na)を冷却材として使用しているため、Na冷却系の機器配管等の点検や補修あるいは廃止措置時には、放射性物質を含む残留Naの洗浄が必要となる。本試験では、効率的なNa洗浄条件を把握するために、容器下部に残留するNaや狭隘部(隙間)に残存するNaを模擬し、湿り窒素ガスによる定量的なNa洗浄速度(反応速度)を検討した。実験では、被洗浄物であるNaの温度,キャリアガスの窒素ガスに含ませる湿分濃度,Naの洗浄面積などをパラメータとした。試験の結果は以下のように要約される。(1)湿式洗浄法の影響因子を把握し、定量的なNa洗浄速度データを取得した。(2)被洗浄物となるNaの温度が80$\sim$150$^{\circ}$Cの場合、Na洗浄速度は温度やNa相の影響はほとんど受けずにほぼ一定の値を示したが、Na温度が180$^{\circ}$CになるとNa洗浄速度は鈍化する傾向にあった。(3)Na洗浄速度は供給する窒素ガス中の湿分濃度の影響を大きく受け、湿分濃度の増加とともに速くなる傾向が見られた。(4)Na洗浄速度に対するNa洗浄面積の影響を調査した結果、0.1$\sim$200mm$^{2}$の範囲では有意な差は認められなかった。(5)湿り窒素ガスによるNa洗浄の進行過程で、条件によっては燃焼現象にも似た発光現象を伴う不安定な反応挙動が観察された。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.11484/jaea-technology-2006-033
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5001240
ID情報
  • DOI : 10.11484/jaea-technology-2006-033

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