2009年8月
戦後文法教育史における佐伯梅友の文法教育論―「解釈のための文法」から学ぶこと―
月刊国語教育研究
- 巻
- 号
- 448
- 開始ページ
- 50
- 終了ページ
- 57
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- 日本国語教育学会
本論文では、佐伯梅友の文法教育論を、その特徴と生成過程から概観し、それが学校文法や文法教育史とどのように関わるかを確認した。その上で佐伯の理論から学ぶことを次の三点にまとめて提案した。その三点とは、第一に、術語へのこだわりを捨てるということ。第二に、文を大きな単位でとらえ、係るもの受けるものという大枠でとらえる視点を大切にすること。第三に、文法の有効性には限界があることを自覚するということ。これらのことは、今後の文法教育にも大きな示唆を与えるものであると主張した。